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枕の言葉
京極作品を読むようになった所以
(私を京極作品へ誘(いざな)った、ある人とのメールより)
「それこそが絡新婦の真の狙いなのだよ...」
「しかし、私が京極夏彦を読むかどうかと言うことは、あくまで不確定な要素ではないのか?、そんな杜撰な計画なんて...」
「絡新婦にとって、いつ君が京極夏彦の作品を読むかと言うことは問題ではないのだよ、読むか否かという事がまさに蜘蛛の糸なのだよ。」
「しかし...」
「現に、君は京極夏彦にはまって睡眠不足じゃないか、絡新婦は直接何もしていない、だが君はまんまと糸に絡めとられて極めて短期間に、あの長編を何冊読んだんだい?、それこそが既に絡め取られている証拠ではないのかい」
「確かに僕は睡眠不足で仕事も手につかない状態だが、だからと言って京極夏彦を僕が好んだと言うことは僕の意志だ、ましてや本を買って読むと決めたのも僕の意志...のはずだ、違うのか?」
「理屈っぽい君が、京極夏彦の蘊蓄話を好まない訳がないだろう、そんなことは少しでも君と付き合えば誰でも解ることさ、それを解らないのは自分自身だけなのだよ、それに...」
「それになんだい、それだけでは、どんな本かも解らずに僕が京極夏彦を買って読むかどうかの理由にはなり得ないよ、どんな内容なのか僕は知らなかったんだからね」
「よく思い出してごらん、君は京極夏彦の話をかなり以前から聞いていたはずだ」
「そう言えば...だが、そんな事で軽々しく読む本を決めたり...」
「そうだね、天の邪鬼な君だから人から薦められただけでは買ったりはしないだろうね、だが、君に京極夏彦を薦めた...、いや、薦められたら君は買わないだろうね、だが絡新婦はそこまで君の性格を読んでいたとしたら」
「どういうことだ、私にはさっぱり判らない」
「薦められたら読まないだろうが、さりげなく君のごく近い人が読んでいる事を知ったらどうする?、前々から興味はある、しかし、薦められて読むのは些か君にとって不本意である、必要なのはさり気なくそっと背中を押す事だけだ...君が京極夏彦を薦められたときに、もう一人居たんじゃないかなその場に」
「あ、まさか竹垣君が...仲間なのか?」
「いや、絡新婦は直接手を下す事もなければ協力を要請する事もないよ、君は知らなかっただろうが彼もまた京極ファンだ、その彼がその場に居れば同意する事は想像するに易しい事だよ。そして君は更に興味を持った。」
「じゃあ、私が京極夏彦にはまって睡眠不足なっている事は、あらかじめ決められていたと言うことなのか」
「だから、最初からそう言っているだろう、君はいつも主観的に物事を見るから真の姿が見えないのだよ」
「じゃあ、君が言っている絡新婦と言うのは、まさか...」
「そう、君が今考えたとおりの人だよ」
「絡新婦の理」を読み終わった直後のメールですね(笑)