四条花見小路の交差点
花見小路を南へ下る
祇園 「一力(いちりき)」の裏路地
「御飯處 山ふく」の看板灯
三件並びの一番手前
おいおい、暖簾(のれん)が出ていない...
京都で買えるタウン情報誌に「京都CF」というものがある。
書店はもちろん、コンビニでも売っているのだが、割と面白い京都の情報が載っている。
主にショップ情報なのだが、観光客には嬉しい最新の地元情報が手に入ったりもする。

その正月号で祇園の「御飯處 山ふく」が紹介されていた。

場所は祇園に威風をもって存在するお茶屋さん「一力」の裏だというのだから、行ってみたくなる。
昼食は一日限定20食というのも、価格が昼食にしては安くはない¥1,800といういう点にも興味があった。
無論、場所代が高い事は予想できるが、昼食としての「おばんざい」に、いったいどんなものを食べさせてくれるのだろうと...
関西系のファーストフード「なか卯」の親子丼で充分満足な自分には¥1,800円の昼食は安くない価格だ。
しかし、無論の事それに驚かない人も居るだろう。

情報誌に載ったという事で行ってみた「おばんざい」の店は、決して不味くはないが1,000円もしない価格の割には美味しかったという味だったりもした。
運良く連れて行ってもらった祇園のお店で食べる「おばんざい」は比類無き別格の美味しさだったが、それは自力で入れるお店ではない。
自力で行けそうな「おばんざい」のお店として、「御飯處 山ふく」は行ってみたかったのだ。

事実、店の前まで行ってはみたものの予約も入れていない上に、店のある場所の雰囲気にのまれて尻尾を巻いて帰ってきた事もあったのだった。
情報誌というものを参考にするのは良いが信じてはいけない(と思う)。
お店が何処にあるとか、どんな物を売っているのか程度は便利な情報として参考になるが、品質や中身に関しては自分で確認しするしかない。

情報誌とて商売でやっているのだから、掲載にあたってはお店から掲載料を取る。
グルメマップなどと言っても、こんな店が載ってるのか?!という事を自分の地元の情報誌で見たことはないだろうか?

営業が広告を取りに行くようなものなのだ(企画段階で雑誌発行に必要な件数が予めノルマとして課せられるのだ)。
お店が掲載料を払わなければ情報誌に載ることは、まずないと思って良いのではないだろうか。
つまり、掲載してくれる評判の良い店が揃わなければ、ランクが落ちても数をそろえなければページが埋まらないという現実がある事を忘れてはいけないと思う。

もちろん、編集者のポリシーにも左右されるから信用できる情報誌というのもあるのだろうとは思う。
その辺を心得て行ってみるならば、情報誌はとても役に立つ情報源となるのではないでしょうか?

今回、「御飯處 山ふく」には事前に予約を入れてあった。
四条通りを祇園の花見小路から南へ下り、お茶屋さんの一力の裏手にある路地(ろーじ)へと歩を進めると、小さな(高そうな)お店が三件並んで建っているのが見える。

一番手前(西側)にあるのが、「御飯處 山ふく」だった。
この花見小路は夕方になると、本物の舞妓さんが出勤するのに出会える場所でもある。
夜9時頃ともなれば仕事を終えて戻る舞妓さんにも出会う事がある観光客には嬉しいスポットでもあるが、基本的にお茶屋さんや料理屋が立ち並び、また景観を保存するよう指定された古い街並みがある一角でもある。

一歩脇道へ入れば、時代を遡ったかのような町家や舞妓さん芸子さんの表札が玄関にかけられた置屋などの建ち並ぶ渋い街並みが残されている。

「山ふく」の女将さんは、祇園に嫁いできて40年弱だそうで、ずっと「おばんざい」を作り続けているそうだ。
お店を維持するだけで相当なコストが必要であろう祇園のこの場所で、今日までお店が続いている事がその品質の証なのかもしれない...
期待に胸膨らませてお茶屋さんの一力の裏にある路地へと入ってきた我々は、一瞬足を止めた。

いや、だって暖簾(のれん)が出ていないのだもの。
予約は入れてあるから入れるはずだが、慣れないので躊躇してしまった。
暖簾が出ていないというお店は、実に敷居が高い感じがする。
しかし、中から賑やかな話し声が聞こえる...
入り口付近の写真を撮っていたら中から食べ終えた客が出てきた。

安心して中に入ることにした。
床に4人がけ程度のテーブルが二つ、一段上がったところに3人用くらいの座卓が二つという小さなお店の中だった。
店内の写真を堂々と撮るほど図々しくなれないので、店内の様子は見取り図を次ページに書きました。
料理の写真も次のページです。