祇園の某所
あの、のれんが出てないんですけど
町家の二階にある座敷の一室
ずいきの胡麻酢あえ
汲みあげ一番湯葉の雲丹づつみ
お造り4品
メインの骨切りされた鱧
プリンのような豆腐と歯触りの良い湯葉
しゃぶしゃぶした鱧
鱧しゃぶで出汁をとった鍋
鱧づくしの一日目は鱧シャブです。
鱧鱧隊は阪急デパートの前で待ち合わせて八坂神社の前の道、東大通り(東山通り)へと向かいました。
京都らしく、渋めの色調になっているローソンの前を通って四条東大路通りの交差点を南へと下ります。
あたかも、ハーメルンの笛吹きの後をぞろぞろと付いてゆく汚れを知らない(その辺は認識の違いがあるでしょうが...)子供達のように(ネズミなんて言っちゃいけやせんぜ)、案内してくれる仲間の後ろをわけもわからず歩いて行くのでした。
案内してくれる仲間が、ふと角を右に曲がりました。
はぐれてはマズいと慌てて角を曲がると...案内してくれる仲間も角を間違えたようでした。
再び少し歩いて角を曲がり坂を下って行くと路地(ろーじ)が奥へと続いています。
路地を道なりに進んですぐに玄関に提灯の灯だけがあるお店がありました。
うげげ...ここも暖簾(のれん)が出ていないんですけど...。
ひょっとして、祇園の店は暖簾を使わないのだろうか?(いいや、そんなことはないの反語です)
そんな事もないのだろうが、暖簾が出ていないと我々観光客はお店に入ろうとは思わない...と思う。
お金で解決できるほど財布が膨らんでいるわけでもない私は、とりあえず取材(と呼ぶのは自分だけ)のために左の写真を撮っていると、どこかのオジサンが歩いてきて何の躊躇もなく中に入って行きました。
うーん、まあ予約をしてあるし行ってみようかと、あくまで案内してくれる仲間の後から恐る恐る引き戸の中へ入るのでした。
町家を使用している店内は、玄関の右奥にカウンター席と奥に座敷席が有り、カウンターを左に見て急な階段を上って二階の座敷へと案内されました。
窓から簾(すだれ)の下がっている二階の座敷は奥にも数部屋あるようで、他のグループがすでに宴を始めているようでした。
窓から見える景色も、周りには簾のさがった町家しか見えません。
夕暮れの町家は風情があります。
風情(ふぜい)って何?って聞いてはいけません。
私にも判りませんから...
言い換えると、とても良い雰囲気はありました。
本日のメインは鱧シャブですが、少しばかり京都らしい物をという事で間に立ってくれた人が気を遣ってくれたらしく、何皿か出てきました。
この鱧シャブをしたあとのおつゆには鱧の出汁(だし)がたっぷりと出ていて、それで最後に饂飩(うどん)を食べると滅茶苦茶美味しいという話は以前から聞かされていましたから、今回やっとそれにありつける訳です。
最初の皿は「芋茎(ずいき)の胡麻味噌和え」です。
忘れないように、今回はメモを取るようにしました。
芋茎(ずいき)とは芋の茎だそうです。
※拡大した画像を見たい方はマウスカーソルを写真の上に乗せてください。
芋の茎と言えば、「戦時中を想い出して嫌だ」とお爺ちゃんお婆ちゃんなどは言うようですが、こういう食べ方をするとまた違った美味しい料理になるものなのですね。
ビールに一番搾りがあるように、胡麻油にも一番搾りが有り、汲みあげ湯葉にも一番湯葉という贅沢なものがある事を今回知りました。
汲みあげ湯葉の、それも一番湯葉で雲丹を包んでありました。
上に乗っているのは山葵(わさび)です。
軽く醤油だれがまわしてあり、汲みあげ湯葉の濃厚な味と香り、そして中に包まれた雲丹の風味が印象的な料理でした。
この汲みあげ湯葉だけを食べても、きっとすばらしく美味しいに違いないと思います。
私の地元の商店でも作りたての湯葉は手に入りますが、姿形は似ていてもやはり味が違うのはどうしてでしょうか...
精神的な部分の違いもあるでしょうが、やはりこちらのほうが美味しいと感じます。
刺身が乗った小皿には、鳥貝、真鯛、鰤(ぶり)、鮪(まぐろ)の中トロ(?)が入っていました。
まあ、どちらにしろ、普段食べ慣れていないので良くは判りませんが、美味しかったと言う事だけは確かです。
※このお刺身の拡大した画像を見たい方は左の写真にマウスカーソルを乗せてください。
業界用語で言うところの、「しずる感」たっぷりの写真を見られます。
霧吹きで濡らしたわけではありませんが、美味しそうに撮れました。
鱧づくし第一弾、鱧シャブのメイン、鱧です。
骨切りをされた鱧がお皿に乗っています。
料理のパンフレット風に言えば、写真の料理は4名様分です...となるところですが、それでも充分に多い量が乗った大皿です。
※骨切りした鱧の拡大画像を見たい方はマウスカーソルを写真の上に乗せてください。
初夏の魚である鱧は祇園祭の時期になるとお値段が跳ね上がると聞きました。
まだ6月の中旬である、この時期はそれほど高くなく食べられたようです。
無論、このお店を紹介してくれた方のおかげもありますので、相場が幾らなのかは知りません。
これは一緒にお鍋に入れる湯葉と、プリンのように柔らかい口当たりの豆腐です。
※もう一つの副菜、春菊と壬生菜(あるいは京菜?)、椎茸、榎茸などの写真を見たい方は左の写真の上にマウスカーソルを乗せてください。
副菜の方は、お鍋の定番ですが京菜、あるいは壬生菜なのか判別が出来ませんが、それがシャキシャキした食感でとても美味しくて、ついつい食べ過ぎてしまいました。
(その結果、恐ろしい落とし穴が...)
お鍋でしゃぶしゃぶした鱧の写真です。
このだしが出たおつゆも美味しくて、鱧に良く合っていました。
※左の写真にマウスカーソルを乗せると鱧シャブの拡大画像を見られます。
彩りに、京菜(今回はそう呼ばせてもらいます)を少し散らしてみました。(嘘)
絵的には鱧シャブだけより良い感じです。
もっとも、大きな物が入っていては台無しですから、偶然とは言え、バランスの良い大きさでした。
鱧の食べ方を知らない私ですから、シャブシャブ加減が判りません。
生はいけないだろうけど、火が通りすぎても良くないだろうと気をつかいましたが、食感はふんわりと柔らかいというところでしょうか...(それで良いのかなあ?)
左の写真にマウスカーソルを乗せても何も変わりませんが、シャブシャブが終えた後はお鍋となりました。
上の方、春菊と京菜の間に、僅かに残った鱧が浮かんでいます。
もの凄く良いお出汁(だし)が出ています。
野菜は人気がないので、ついついA型の私としては気になって食べ過ぎてしまいました。
えっ、前に書いた事と矛盾しているって?
いや、京菜が美味しくて頼まれもしないのに沢山食べてしまっていたのでした。
他のメンバーは、お腹一杯で少しお休みのようでしたが、責任を持って次の饂飩のために場所を空けておきました。
(いや、京菜が美味しかったんだよぉ...)
お腹が一杯になって、ふと箸を止めると次の饂飩(うどん)がお鍋に投入されました。
しまった、出遅れてはいけないと箸を出しますが、すでにペース配分を間違えてお腹が一杯で無気力になりつつありました...。
饂飩(うどん)は美味しかった。
お腹一杯でも、もの凄く濃い味が出ていて美味しかった...けど、お腹が一杯で...とほほ。
しばらく座椅子にもたれて休憩しているうちに、饂飩はのびてしまいました。
もったいない、非常にもったいないのですが、腹が一杯になると何かをする気力が薄れて動きたくなくなります。
そうです、肝心の饂飩(うどん)の写真を撮らなかったのです。
なんて事でしょう...
写真とらなくて良いのかと言われたんですが、腹が一杯で...(これが恐ろしい結末だったのです)
取材という意味では写真を撮らなくて残念な結末でしたが、饂飩は美味しかった。
そして、鱧シャブもこれだけの量を食べたのは初めてです。
昨年食べた料理の中にミニ鱧シャブと言うものもあって、それは食べたのですが、僅か数切れでしたし、もう味を忘れていました。
今回は、食べた...ものすごく食べた。
お値段も驚くような価格ではなかったし、お釣りも何枚か戻ってきました。
では腹ごなしに蛍でも見るかぁと下鴨神社へ京阪で向かった我々鱧鱧団御一行様でした。
うどんの写真は来年ですね...って来年も行くのか?