改造編

前回の問題点は、湿度を下げるけれど、温度が上昇するという点でした。

左の画像は、室温18度の時に作動させて湿度が約50%から39%に下がった時点での庫内温度23度を示しています。

つまり、温度が5度上昇しているのです。

冬場は元々湿度も温度も低いので構わないのですが、肝心な夏場はどうなってしまうのでしょう...

カビの発育する温度は12度−38度、湿度は61%−95%
カビの最も好む温度は20度−38度、湿度は80%−90%
と、一眼レフのテクニック冊子に書かれていました。
春も終わり、梅雨も近づいてきたので排気を庫外にするべく改造に着手しました。

まずは、除湿機の分解です。
取り付け時に中を開けて確認してあるので、お気楽に分解していきます。

そうそう、作成編では温度調整回路があって冷えすぎによる凍結を防ぐ云々と書きましたが、それは大間違いでした。
そんな回路はありません。
しっかり冷却部は凍結します。
恐らくは機外からの風が冷却部に当たることで凍結するまでの温度低下を防いでいるのでしょう。

今回は、冷却部の凍結防止回路の取り付けはやっていませんが、それほと難しくない加工でできそうな感じです。
それは、傾いたときと満水になったときに電源を切る為の配線が出ているからです。

電源部です。
シンプルです。
でも買うと5千円くらいします。
まずは、上記した電源を切る配線に繋がっているマイクロスイッチ(2つあった)を取り外して、常時ONの状態にします。
庫外に取り付けるときは、この電源部も発熱源なので外に取り付けますが、ヒートシンクがある(写真左下方向)側を上にして取り付けます。

なんでかって言うと、その方が放熱が良いかなってのと、コンデンサなどの部品に加熱したくないからというだけです。

これは本体スイッチ側にの配線です。
下に見えるのはリレーのようです。
電源が入るたびに、切れるたびに「カチッ」という小さな音がします。

マイクロスイッチを取り外して、ONになるように結線して、熱収縮チューブでカバーします。

後で、温度スイッチによる凍結防止回路を設置するために、少し配線を余らせておきます。

結線した状態で動作するかテストして、ここは終わりです。

ペルチェユニットの冷却側ヒートシンクを外したところです。
中央部が冷却側で、ペルチェ素子をアルミのブロックで覆い、そこに冷却用ヒートシンクをネジ止めしてありました。
周りを覆っているのは発泡ウレタンっぽい断熱材です。

冷却用ヒートシンクが断熱材より大きいので一時的に取り外しました。
防湿庫本体に開ける穴は、この断熱材の大きさが基準になります。

本来上方吹き出しだったユニットを下方吹き出しに変更するには、スイッチ部との配線の長さに問題があり、一部配線を延長しています。

防湿庫背面に穴を開けます。
少し小さく開けて、ヤスリで成形しました。
かなり適当ですが、どうせ気密を保つためにシールするから、あんまり気にしてません。

それにしても、薄い...
ガラスキャビネットの流用だから、仕方ないんですが、補強板を入れたい気分です。

仮組みしてみました。

もしかすると、電動ファンを動作させなければ冷却側の凍結もしないのではないかなと思ったので、気が向いたらテストしてみます。
もし、そうなら、そして結露はちゃんとするなら温度スイッチによる凍結防止制御は不要になりますから...

もうひとつ考えたのは、冷却側にも電動ファンを当てて庫内の空気で凍結防止できないかなーって事です。

電源部が冷却ユニットの上に乗っていますが、これは仮組みだからで、最終的にはユニットの上側で防湿庫背面にネジ止めします。

内部に冷却用ヒートシンクを取り付けます(気密を保つために、発泡ウレタンのパネルで断熱材でできた隙間を埋めています)。

ヒートシンクの下部には、除湿器本体からカッターで切り出した集水部を取り付けます。
この下に飛び出した部分から除湿器では水分が水タンクに溜まるようにできていましたが、今度は集水部の排出側にチューブを取り付けて庫外へ排出させます。

メーカー品の防湿庫は、受け皿で受けた水分を不織布をつかって庫外へ取り出して排熱用のヒートシンクに接触させることで気化させているようです。
不織布を挟んだパネルで水分を受けて、同じ事をしようと思ったのですが、せっかくチューブが取り付けられるので加工が簡単な方を選んでしまいました。

排気口の下に穴を開けて、排水チューブを出したところです。
このチューブは、パソコンを水冷にしたときに余った水冷キットの付属品ですが、かなり余っていたので再利用という訳です。

防湿庫本体が溢れた水分で、カビの発生源になっても嫌なので防湿庫の背面と少し離して排水する予定のチューブの長さですが、果たしてどれくらいの水分が取り除かれるのかは、まったく未知数です。
オーバークオリティな位が良いだろうという事で、大きめの水分受けを作ることにしました。、

買ってきたのは、窓用の結露給水シートです。

本当は、これを使って直接受けた水分をウレタンのパネルで挟んで庫外に取り出してヒートシンクの排熱を使って気化させようと思ったのですが、チューブで排水する事にしたので、急遽チューブからの排水を受ける水受け部分のパーツに変更です。

どれくらいの水分が排出されるのか判らないので、大きめの水受け気化部を作成します。

チューブから出た水分が防湿庫背面の木材に触れないように、発泡ウレタンのパネルを下に当てます。

よく考えたら、限られた庫内の空間からこんなに水分がジャンジャン出る訳もないのですが、万が一を考えると大胆に小さくはできませんでした。
最終的には、もっとシンプルになるのでしょうが、今回はこれでいきます。

時間があれば’(はっ!..ゴールデンウィークが空いてる)電動ファンも低速なものに取り替えたいところです。
電動ファンはパソコン自作用のパーツが沢山あるので、低回転な物も売っています。

発泡ウレタンパネルの上に結露吸水シートを貼り付けていきます。

結果として、これ不要でした
まさにオーバークオリティ、というか無駄でした。
排水された水分は上から吹き出す熱風によって見る見る気化してしまいます。

もっとシンプルなデザインに変更する必要がありました。
これでは、相当量の水分を気化させることが出来そうです。
湿度80%以上の梅雨になったら効果を発揮するのでしょうか、どうもそんなに水分が出るようには思えません。

何故なら、庫内の空間は一旦湿度が下がると、そこから更に排水されるほどの湿気が存在しない(あくまで理屈上ですが)と考えられるからですけど、まだ4月なので、後は梅雨時待ちになります。

排気口と排水口の拡大写真です。

このまま排水を垂らしてしまおうと思っていたのですが、表面張力のせいでしょうか、ある程度、水受けに水分が溜まらないと水圧が足りないのか、排水がうまくいきませんでした。

水受けを外してみたら、水が溜まっていて庫内に溢れさせそうになりました。

そこで、考えたのが導水用に不織布の紐を作ってチューブから差し込んでしまう事です。

見事に成功です。

不織布(布じゃ無くてペーパータオルなんですけどね)を捻って紐状にしたものをチューブに突っ込んで、水受け部分の底に這わせます。

そうすると少ない水分でも、ペーパータオルが水分を吸って毛細管現象を利用して庫外へ排水する事ができるようになりました。


垂らした紐の先端に水分が溜まっているのが見えるでしょうか?
紐全体も水分を含んでいます。

ここに上から熱風が当たるので、電動ファンが動作を始めると見る見るうちに紐が乾燥してきます。

次の課題は、見た目をもっとシンプルにして効率よく水分を受けるようにする事ですね。

このアイデアは大成功でした。
もっと、太い紐でチューブを塞いでしまっても良いのかかなとも思いますが、それは後日(気が向いたら)実験してみたいと思います。

防湿庫背面の最終形です。

電源ユニットは放熱部を上に向けてネジ止めしました。

スイッチ部も動作確認用LEDを庫内に飛び出させて取り付けました。

ごちゃごちゃだった配線も取りまとめました。

除湿ユニットは防湿庫本体背面にネジで4点止めしました。